車掌の仕事では、常に周囲の状況を確認する必要があります。
その中でも特に大切にしているのが「目配り」です。
大きな動きだけでなく、小さな変化に気づくことが安全につながると感じています。
今回は、現場で意識している“目配り”について書いてみたいと思います。
目配りとは何を見ることか
ホームの状況
乗客の動き
ドア付近の様子
表情や足元
これらを見ることを言います。
1つ1つお伝えしたいと思います。
「ホームの状況」
まず電車が到着してドアを開扉した時は降りるお客様、乗るお客様、又はホーム上を歩いているお客様がいてホームは大変混雑している状況です。
この時目配りしている状況は、まずは降りるお客様がはけるまで見ています。
「乗客の動き」
その後は、乗るお客様の動きを見ています。
乗るお客様が車内に入り始めたら、発車メロディーを鳴らして乗降促進します。
この時、全体を見て安全に閉めれるのか状況確認しています。
「ドア付近の様子」
ドア付近は見やすいところではあるのですが、意外と見落としがちです。
ドアを閉める前にまず後方の安全を見て確かめて、もう一回前方の安全を目で見て確かめてからドアを閉扉しています。
灯台下暗しでドアを閉めたら、挟んでいたと言うのは多々ある状況なので注意して見て欲しいと思います。
「表情や足元」
これについては、顔を見てこの方が乗るのか乗らないのか、体調が悪いのか、お身体の不自由な方なのか状況を見ています。
目配りすることで神経はものすごく使うのですが、冷静な判断をすることが出来ます。
なぜ目配りが大切なのか
事故は一瞬で起きる
小さな違和感がヒントになる
「大丈夫」だろうをなくす
事故起きる時って本当に一瞬の出来事です。
いろんな角度から見てみて安全確保していても、起きてしまうことはあるのですが、最大限の目配りをすることで発車するまでは安全が保たれています。
また、目配りは小さな違和感にも気づくことが出来ます。
例えば、お身体の不自由な方は乗り降りに時間がかかってしまいます。
目配りが出来ていることで、乗り降りが終わった後を確かめて安全にドアを閉めることが出来ます。
仮に挟んでしまったら、転倒して場合によっては怪我をしてしまうと言うこともありますし、何回もそういったことがあったことを聞かされてきましたので注意して頂ければと思います。
「大丈夫だろう」これはなくなります。
それくらい目配りは重要だと言うことです。
ダイヤが決められている中で、目で安全を確かめて発車させるので、だから神経を使っているのだとわかるかと思います。これを各駅やると神経疲れしますが安全輸送は間違いなく出来るので周囲の目配りを大切にして欲しいと思います。
見習い時代は余裕がなかった
今思えば、もうちょっと周りを見れたのかなとも思います。
これも状況なのですが、閑散時間帯は多少余裕があって目配り出来ていたのかなと思いますが、ラッシュ時間帯は時間に追われていたこともたくさんあったので、余裕を持った目配りが出来ていなかったんじゃないかと思います。
これから目指す方は、まずは前方の状況を見て閉める前に後方を見て、もう一度前方を見た後、駆け込み乗車がこないことを確かめてからドアを閉めて安全に発車して欲しいと思います。
基本を抑えておけば、指導員からこの作業について何度も注意されることはなくなりますし、次のステップに行けると思っています。
今、意識していること
広く見ること。決めるつけないこと。毎回同じ姿勢で向き合うこと。これらを意識しています。
決めつけの部分で言うと、ドアを閉める際にあの方が最後と決めつけて、あの方が乗ったら閉めようと判断するのでなくて、もしかしたら駆け込んでくるのかも、階段奥で急いで降りてくる人まで見るようにしています。
これから目指す方は、もちろん最後乗るかたを決めてドアを閉めることも大事なのでそこは知っておいておいて下さい。
ためらっているとなかなかドアが閉められなくなってしまうのでご注意です。
どの駅も同じ姿勢で目配りしていると、各駅の構造や注意ポイントも自然にわかってきます。
安全に乗務する為にも、目配り(皆様が電車の目)と思って周囲の安全確認をして欲しいと思います。
最後になりますが、目配りは特別な技術ではなく、日々の積み重ねだと感じています。
小さな変化に気づくことが、安全を守る第一歩です。
これからも一瞬一瞬を大切にしながら、責任ある仕事を続けていきたいと思います。
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