車掌のミスはどこまで許される?実際の失敗談とその後を解説

車掌の仕事に興味がある方や、これから目指している方の中には、
「ミスをしたらどうなるのか」「どこまで許されるのか」と不安に感じている方も多いと思います。

鉄道は安全第一の仕事であるため、ミスに対する責任が重いイメージがありますよね。

私自身も車掌として働く中で、ミスに対するプレッシャーを強く感じてきましたし、実際にヒヤッとする場面を経験したこともあります。

この記事では、現役としての経験をもとに、
車掌のミスはどこまで許されるのか、実際の失敗談とその後どうなるのかを正直に解説していきます。

これから車掌を目指す方や、不安を感じている方の参考になれば幸いです。

車掌のミスはどこまで許される?結論

結論:ミスは基本的に許されませんが、内容によって対応は大きく異なります。
以下の2点は必ずあります

監督者による教育は絶対

乗務中であれば、継続してその日の乗務及び泊まり勤務の場合は翌日の乗務もさせてもらえない
※ミスした箇所以降、途中駅に監督者が迎えにきます

ミスした種類にもよりますが、教育が済んだ後に見極めの乗務があります。
具体的に、監督者または係員の指導員資格のある者が同乗して問題ないか確認すると言ったことです。

ここで、「OK」が出なければ再教育になります。

車掌によくあるミスの種類

「代表的なミスをいくつか紹介します。」

1:合図の不確認
→このミスは結構重いです。
その理由は、引きづり事故の可能性があるからです。
「ドアを閉めて良いですよの合図」
「発車させて良いですよの合図」
があります。
これらを、不確認してしまうと重大事故につながる可能性が高くなることことからミスの中でも重いです。

2:列車種別誤認
→各駅・回送・急行・準急・快速などの種別があります。
特にダイヤ乱れになったりすると、運行の順序を変えてダイヤを正常に戻す必要があるので無線を通して行き先変更があったりします。

その時、聞き間違いによることで本来は各駅なのに快速にしてしまったりすると、本来止まる駅を通過してしまうことになるのでお客様に多大なご迷惑となります。
これもミスの種類の中では、結構重いです。


3:回送列車の開扉
→回送列車ですが、ドアを開けてはいけない駅に停車したりします。
駅間が長くて出庫した時は回送列車という頭でいたのに途中で営業列車と勘違いしてしまい駅到着後にドアを開扉してしまう。

また、行きは営業列車で走って折り返しは回送列車で走らせる場合に折り返し時間があまりない時急いで、折り返しも営業列車と勘違いしてしまいドアを開扉してしまう時が冗談なくよくあります。

4:時間及びホーム間違いによる欠場
→車掌は他の仲間と一緒に行動しないため、時間管理は個人の責任です。
数十分勘違いしてしまえば、欠場になってしまいます。

・折り返し列車を担当するのに、時間があるからトイレに寄っておこうと思ったら時間を勘違いしていて欠場してしまった。

・時間を勘違いしていて、待機場所で待機していた。

この2点はよくあるミスです。

また、自分が担当する行き先(ホーム)を間違えて逆側で待っていると反対ホームまでいかないと間に合わないこともあります。


5:携行品不携帯
→よくあるミスの一つに他人の携行品を持っていってしまい携行品不携帯になるケースです。
乗務中にお客様に迷惑をかけているわけではなく、社内の決まりを守っていないことになります。
教育や見極めはありませんが注意を受けます。

6:早発

→・ダイヤが寝ている
・閑散としている
・時間調整がある
このような場合に、早発の危険性があります。
「発車時間を見ていなかった」「大丈夫だろう」が主な原因です。
実際何人もやってしまいお客様からご意見を頂いています。

時間を見て行動している方がほとんどだと思いますが、早発することで、時間通り行動していたお客様が重要案件などに間に合わない・仕事に間に合わない・友人との約束時間に間に合わないなど多大なご迷惑となってしまいます。


7:行き先・地点誤り

→・出庫時に地点や行き先を誤るケース
・折り返し時間が短く急いで間違えてしまうケース
がよくあるミスです。

このミスをしてしまうとお客様が目的地を勘違いしてしまいます。


8:信号不確認

→ダイヤ乱れ時、列車間隔が詰まっていると信号が開通してない時があります。
これもよくあるケースです。

信号が開通してない状態で、発車メロディーを鳴らしてドアを閉扉し、出発合図を送ってしまうと信号無視し、緊急停止してしまいます。
結構重いミスの一つです。

9:ドア挟み
→駆け込みや駆け降りがあるので、挟んでしまうことはよくあります。
しかし、
・感情的になって挟んでいるのにすぐに再開扉しない
・ドアが開扉してから、すぐに発車メロディーを鳴らしてドアを閉めて挟んで怪我をさせてしまった
・再開扉をしても完全開扉した状態ではなく、すぐ閉めて怪我をさせてしまった
このような取り扱いをしてしまうことも少なくありません。

感情によるものによるミスはよくあるケースです。

実際にあった失敗談

私は見習いの時に
1:合図の不確認
7:行き先・地点誤り
この二つをやりかけ、指導員が未然に防いでくれました。

この二つをやった時は、完全に動揺して切り替えが難しく全然報告もうまく行きませんでした。

ずっとその乗務指導されていた印象です。

「この時、自分の判断一つで事故につながる可能性があると強く感じました。」

ミスするとどうなるのか

ミスの種類によりますが、監督者の判断で教育期間が異なります。
1:合図の不確認
これは長くて2週間乗務出来ないこともあります。
教育があって2週間後に、見極めが合って問題なければ単独で乗務できるようになります。

2:列車種別誤認
合図の不確認と同様に2週間乗務出来ないこともあります。
教育があって2週間後に、見極めが合って問題なければ単独で乗務できるようになります。

3:回送列車の開扉
大体1週間ほどの教育があります。
見極め時は、ミスをした同じ勤務をやることが多いのが印象です。

4:時間及びホーム間違いによる欠場
特に教育と見極めはない印象です。
注意を受けます。

5:携行品不携帯
これも教育と見極めはない印象です。
注意を受けます。

6:早発
内容にもよります。
3日ほど教育を受ける場合があります。
監督者がどういう作業をしているか、巡回が入ったりします。

7:行き先・地点誤り
これも内容によります。
教育等やっているところを見たことはありませんが、監督者による巡回があったりします。

8:信号不確認
報告をしっかりしていれば、3日ほどの教育と見極めがあります。
報告しないであったり、隠蔽などをすると教育や乗務がしばらく出来なくなってしまいます。

9:ドア挟み
お客様ご意見で発覚することがほとんどです。
状況を説明しても、セキュリティーカメラでどのような作業をしているか確認されるのですぐにわかってしまいます。

内容にもよりますが、適当な作業をしていたら1週間乗務出来ない場合もあります。

教育や見極めもあります。

重大なミスの場合はどうなる?

公共交通機関を担っている以上、社会的責任は重いと感じています。

また、世間からの注目度も凄くあります。

重大なミスによっては、ニュースにも取り上げられてしまいます。
会社の信用・お客様からの信用・社員からの信用など失ってしまいます。

ミスした本人は、教育されてちゃんと乗務が出来るまで指導が入ります。

重大なミスをやってしまった場合、メンタル的に乗務員でいるのは難しくなるかと思います。

ミスを防ぐために意識していること

「具体的な対策はこちらの記事で詳しく解説しています」

車掌の仕事でミスを防ぐために意識していること|「実体験から学んだ習慣」

それでもミスが怖い人へ

自分なりの事故防止対策をしておくことがとても大事です。
・回送開扉しない為に、操作箇所に物を置いておく
・合図箇所では車掌スイッチに手が行かないように手を落とし窓から出しておく
などといった行動です。

そして、眠気による事故も発生しやすいので、眠気防止対策もしておくことが大切です。
眠くなったら、
・落とし窓を開けて、換気をする
・ストレッチをする

などといった行動が大事かと思います。

怖いと思っているうちは、ミスする可能性は限りなく低いので安心して欲しいです。

怖いのは、慣れて油断した時です。

怖いと思う人は、車掌に向いていると私は思います。

まとめ

人間なので、ミスは起きてしまう場合があります。
「ミス=終わり」ではありません。

ミスしてしまったら、次にどのような対策をして乗務するか考えることが大切です。

ミスは許される訳ではありませんが、ミスしない為どうしたら良いか考えることも大切です。

今回、よくあるミスの種類を紹介しました。
この点を知っていると、少しは乗務する気持ちが違うかもしれません。

心配になることもあるかと思いますが、私も心配と思って常日頃から乗務してるので、そこは安心して欲しいと思います。

皆様の参考になれば、幸いです。

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