車掌という仕事で“先を読む力”が必要だと感じた瞬間|現場で身についた視点

車掌の仕事は、目の前の業務をこなすだけでは成り立ちません。

一つひとつの動きの先を考えながら行動することが求められます。

見習い時代はそこまで意識できていませんでしたが、経験を重ねる中で“先を読む力”の大切さに気づきました。

今回は、現場で感じたその重要性についてお話しします。

見習い時代は目の前で精一杯だった

見習いの時に全てのことを学んでおきたいって思うのですが、普段と違ったことは停止位置手前で停車することしかありませんでした。指示通り口頭で教えてもらうことを頼りに、この事象に当たったらこうしてと言われたことをメモすることで精一杯でした。

先を読めないと起きること

1、バタつき
2、判断の遅れ
3、周囲への影響
と順に悪循環になっていくことがあります。

今回は自分の列車が異常時に当たることではなく、先行列車が異常時トラブルにあった時をどうすれば良いかについて先が読めないと起こる事象について考えて見たいと思います。
読んでくださるかたも一緒に考えて頂ければと思います。

事象によってですが、例えば何個も先にある先行列車が車両故障があったとします。
まず、先が読めないと行き先変更、折り返しがった場合対応出来ません(バタつき)。自分の列車は異常ないから、早く発車させてしまえという判断をするかもしれません(判断の誤り)。空調管理のことを忘れているかもしれません(何も乗客のことを気にしていない)。
もし、前を走る列車が次駅で停車していたら、自分の電車は発車してしまっているので駅間停止してしまいます。
そうなった場合、やれること車内放送と空調管理くらいしかありません。お客様は車内に閉じ込めたまま場合によっては何十分もその状況にさせてしまう可能性もあります。自分も運転士も腹痛等の体調に異変を感じた場合トイレに行くことが出来ません。

判断を誤ってそうしてしまって、次に起こることは自分の列車に急病人や車内トラブル等の異常時が発生してしまいます。

駅間に列車を停めておくのが自分は一番判断に迷うので先行列車に異常があった場合は先を見て欲しいと思います。

先を読むとはどういうことか

では、ここで先を読んでいたらですが長時間とまる可能性も考えられるので
1、空調管理をします。乗車率が今どのくらいなのかで判断します。
2、駅間停止を避けます。まずは自分の列車が駅停車中なら少し様子を見ます。後続列車がかなり詰まっている又は1つ後ろの列車が駅間にあるなら前の列車の状況を見て発車させます。この時、前の列車が次駅空いているところまでを見ておくと良いかもしれません。
何より、駅到着してドアが空いている状態が1番ベストだと思っていてそこが乗り換え出来る駅であったら別の手段でお客様は目的地に行くことが出来ます。
車掌・運転士がトイレに行きたくなった場合も順番で行くことも可能。車内で異常があった場合も駅員の応援が可能です。
3、自分の手元にメモできるものを用意しておきます。
指令から何かしらの指示が来た時に誤った判断をしないように言われたことをメモしてそれを復唱すれば間違える心配はなくなる為です。その情報をお客様に伝えることもできます。

・次の停車駅の状況
・乗客の動き
・時間の流れ
・トラブルの可能性
これらを判断する準備が大切だと思います。

今、自分が意識していること

一歩先を考えることを意識しています。
もしかしたらこうなるかもしれないという、準備は大切です。
その準備が少し心の余裕を作ってくれるので見習いの時は私は全然そんなこと出来ませんでしたが今になって考えられるようになったので少しばかり、こういったこともあるんだと感じて頂けたら幸いです。

車掌の仕事では、目の前の業務だけでなく、その先を見据える力が求められます。

一歩先を考えて行動することで、余裕が生まれ、周囲にも安心感を与えられると感じています。

経験を重ねる中で身についたこの視点を、これからも大切にしていきたいと思います。

車掌の仕事で当たり前を続ける難しさについては、こちらの記事に書いています。

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