車掌の仕事では、想定外の出来事が起きることもあります。
そのときに大切だと感じているのが「冷静さ」です。
焦りや不安に流されず、状況を正しく見ることが安全につながると感じています。
今回は、現場で意識している“冷静さ”について書いてみたいと思います。
焦りは判断を鈍らせる
見習い時代は、少しのトラブルでも頭が真っ白になりそうになることがありました。
「どうしよう」と思う気持ちが先に立ち、本来見るべきものが見えなくなってしまいます。
焦りは判断を鈍らせる。
これは現場で強く感じたことの一つです。
では1つ焦って判断が鈍ってしまった例を紹介します。
駅到着後、私の列車はお客様を降車させて車庫に入れてから再度出庫させるという乗務がありました。
駅員が降客の案内をしていてドアを閉めていい合図を私は待っているそんな状況でした。
合図が来て、ドアを閉めて、再度車内を確認しているところOKの合図がきて車庫に入れるところでしたが私はテレビモニターの確認チェックを怠りました。合図ばかり気にしていたのでそのようなミスをしてしまいました。
駅員がOKの合図が出ているので、列車が止まるなどの問題はないものの指導員から教わったことを失念したので
車庫に入った後、怒られました。なぜ確認が必要か車掌の目でも確かめないと万が一挟んでいたら引きづっちゃうとご指導頂きました。
車庫に入って、次の発車準備をしなきゃいけないと焦りの気持ちで今度は機器点検や行先設定などやらないといけない作業に関して抜け漏れが出て、冷静さは失ってその日の乗務は全然ダメだったことを覚えています。
「どうしよう」と言う気持ちは周りが見えなくなってしまうと実感した瞬間でした。
冷静さは経験から生まれる
経験を重ねる中で、少しずつ状況を客観的に見られるようになってきました。
まずは深呼吸をする。「特に異常時」
手順に戻る。「特に作業中に声をかけられて中断した時」
基本を確認する。「特に報告手段」
冷静さは特別な才能ではなく、日々の積み重ねの中で身につくものだと感じています。
入庫・出庫
基本的には通常の作業ですが、私は未だに緊張します。
理由は合図や信号を確認する必要があるからです。
ですので、もし自分の乗る列車がどちらか担当するときには事前にそのようなことはわかっているので、準備をして落ち着いて対応できるようにしています。
冷静でいるために意識していること
常に完璧に冷静でいられるわけではありません。(私は所定通りの時刻に運行できていないと常に冷静というわけではありません。)
それでも、焦りを感じたときほど動きをゆっくりにすることを意識しています。
理由は回復しようと作業を短縮してしまうとミスしてしまって余計に遅延が膨らんでしまったり、場合によっては事故してしまうリスクがあるからです。
どんな状況の時も、
声出し確認を丁寧に行う。
一つ一つの動作を確実に行う。
指差確認呼称は徹底しています。
行動を整えることで、心も整っていくと感じています。
冷静さは安全につながる
冷静であることは、自分のためだけではありません。
お客様の安全、列車の安全を守るために必要な姿勢です。
車掌の仕事は確認すべきことがたくさんあります。焦ってしまうと失念してしまうことがあります。
時間に関していうと、例えば何時何分00秒の発車で59秒に発車させてしまうと早発になってしまいます。
信号に関していうと、いつもは進行信号なのに列車が詰まっていると停止信号の場合もあり、それで信号無視してしまうと危険です。
合図に関していうと、駅員の作業中にドアを閉めてしまうと場合によっては車庫にお客様や駅員を連れて行ってしまいます。
その他にもいろいろありますが、冷静でいることで間違いない判断が出来ます。
危険箇所はいっぱいあるので注意して安全の為に落ち着いて作業してして欲しいと思います。
私自身もこれからも基本を大切にしながら、冷静な判断ができる車掌でありたいと思います。
まとめ
冷静さは一瞬で身につくものではありません。
日々の確認や積み重ねの中で育っていくものだと感じています。
これからも焦らず、一つ一つの業務に向き合っていきたいと思います。
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