車掌見習いで質問できない人へ|実体験から解説

車掌見習いになると、毎日のように新しいことを教えてもらいます。

そんな中で、

「分からないことがあるけど質問しにくい」
「こんなことを聞いたら怒られるんじゃないか」
「何度も同じことを聞いたら、覚えが悪いと思われそう」
「指導員が忙しそうで声をかけられない」
「質問したいけど、何を聞けばいいのか分からない」

このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

車掌見習いでは、覚えることが非常に多く、分からないことが出てくるのは珍しいことではありません。

私自身は見習い時代、分からないことがあれば指導員に質問するようにしていました。

しかし、今振り返ってみると、質問することに抵抗を感じる人の気持ちも分かります。

見習いという立場だからこそ、「こんなことも分からないのかと思われたくない」「何度も聞くのは申し訳ない」と考えてしまうこともあると思います。

ただ、車掌の仕事は安全に関わる仕事です。

分からないことを曖昧なままにしてしまうよりも、確認して理解することの方が大切だと私は考えています。

この記事では、現役車掌として働く私が、車掌見習い時代の経験をもとに、なぜ質問できなくなってしまうのか、質問できないときにどうすればいいのかについて解説します。

今まさに「質問したいけど聞けない」と悩んでいる車掌見習いの方に、少しでも参考になれば嬉しいです。

質問できないのは珍しいことではない

結論:現場配属になって、感じたことは質問するタイミングが難しい
その理由は列車間隔でやるべきことがたくさんあるからが大きな理由です。

実際既に乗務しての見習いが始まっている人は言っていることがなんとなくわかるかと思います。

駅を過ぎた後にやるべきことは、報告であったり次駅の放送や乗り換え案内や注意喚起の放送、到着前放送をして出口方向を案内して、到着前に顔を出してホーム上の監視それから停止位置等の一連の作業になっていきますが、やること盛りだくさんです。

その間に教わることがたくさんあります。
ドア操作であったり、大事なポイント、異常があった場合などなど車掌として必要な知識を教えてもらっているので質問すること自体が難しかったりします。

また、乗務中この時どうしようか悩んで質問が浮かんでも他の駅でも思い浮かんだり注意を受けたり教えてもらったりして、質問しようと思っていたことを忘れてしまったりすることがあります。

最初のうちは不安や心配事盛りだくさんで聞きたいこともいっぱいありますが、質問できないことは珍しいことではないことを知っておくと現場での乗務が始まった時に記事書いていることがそうだったのかと入りやすいと思います。

あくまで実体験で最初のうちは余裕がなかったので、私はそのように感じました。

私が実際にやっていたこと

最初のうちは質問する時間が乗務中に余裕がなく出来なかったので、乗務終了後に次の乗務までの間に質問するように心がけていました。

乗務中に思い浮かんでいたことを忘れてしまっても、今思い浮かんでいて質問したいことを全て聞いてメモに残すようにしていました。
見習いが始まって最初の頃は駅間中はメモしている時間はほとんどなかったので、
・乗務中は言われたことをしっかり覚える
・乗務が終わってから自分が気になったことを質問する
このように分けて最初のうちは乗務していました。

実際、そのやり方は間違ってなかったように思います。
指導員もこれは最初のうちに教えておきたいと言うことは必ずあると思います。

それを遮ってまで質問してしまうと、指導員の教えるペースを崩してしまったり、関係も良く無くなってしまうこともあるので乗務開始前とかにコミュニケーションはしっかりとっておいた方が良いです。

徐々に慣れてくると、指導員も全ての駅間で指導するってことも無くなってきて自分もリズムが掴めてくるので見習い中盤くらいからは駅間でも気になったことをすぐに聞くようにしていました。
また、駅間でもメモを取れるようになっていたと思います。

そうは言っても、指導員とコミュニケーションが取るのが苦手であったり怒られたりして質問しずらかったらどうしたら良いかってことはあると思います。
その場合は、相談しやすい人を見つけておくことが大事です。
後は、自宅に帰った後にイメージトレーニングして、箇条書きでこの時どうするんだととメモに書いておくと良いと思います。

例えば、
駅員が車椅子のお客様や遺失物の対応する場合、対応が終わったのか終わってないのか駅員の放送が聞き取れない場合どうしたら良いか?
→答え書く


過走してしまった時はどのように対応するか?
→答えを書く


前の電車の何号車で忘れ物してしまったと客室内で質問があった場合どう対応するか?
→答えを書く

こんな感じで家の中でゆっくり考えられる時にイメージすると色々浮かび上がってくると思うので、後日出勤した時に乗務開始前に聞くとかして答え合わせをするのも私がやっていたやり方なので参考にして頂ければ幸いです。

質問しないままにすると起こること

質問しないで、わからないことをわからないままにしていると、
事故が起きる・ミスすると言ったことが必ず起きると断言出来ます。
車掌の仕事は専門性の高い仕事です。

知識と技能を持っていないと乗務することが出来ません。

しかし、試験に合格だけして知らないまま乗務していると、いざわからないことに当たった時にミスして事故を起こしてしまいます。

「このくらい質問しなくても大丈夫だろう」これはものすごく危険です。
ちょっとでも疑問を感じて質問しようと思ったことは絶対に確認しておくことが大切です。

事故や失敗が起きる瞬間には色々あります。
1:惰性な作業をしていた。
2:眠かった。
3:考え事をしていた。
4:取り扱いを知らなかった。
このような時に起こります。

1は、慣れによるものがほとんどです。
2は、食事後や非番の時に生理的現象で起きてしまいます。
3は、プライベートで何かあった時に多い。
4は、知識不足
この4の知識不足は、見習い期間で習得しておく必要があって事故やミスしてしまうと後々大変です。
あの時質問してしおけば良かったと思っても取り返しがつきません。
電車には多くのお客様が乗っています。
失敗すると動揺してしまうので、基本は乗務から外されてしまいます。
そして列車を発車させるまで、別の乗務員を乗らせる為、遅延してしまいます。
お客様を始め、指導員や同僚にも迷惑をかけます。他の同期にも失敗してしまった情報が行って乗務することがしんどくなってしまうことだってあります。

そうならない為にも、気になったことは全て質問するくらい徹底してやっておいた方が自分の為になります。
4をしっかり潰しておくことで、他の1・2・3は気をつけていればなんとかなります。
私の実体験からこちらにミスを防ぐ為に意識していることがあるので、こちらも併せてご確認頂けますと幸いです。
車掌の仕事でミスを防ぐために意識していること|「実体験から学んだ習慣」

そして、ミスするとどうなるかについては、こちらの記事で書いてみました。
車掌の仕事でミスするとどうなる?現場で感じたプレッシャー
車掌のミスはどこまで許される?実際の失敗談とその後を解説

車掌の見習いは期間が決まっていて、その中で教えてもらえることも限られているので、質問は大事という認識の元、見習いの乗務に望むと知識が増えって行って心配事を消していけると思います。

質問するときに意識していたこと

質問するタイミングはとても意識していました。
特に乗務中は教えてもらうことがとても多いです。聞きたいことと教えることがバッティングすることもあったので、これは質問しても大丈夫と言う雰囲気もあったのでそのタイミングを逃さないようにそこで質問していました。
質問したいことがありますと事前に伝えておくやり方も良かったと思っています。

後は、自宅でイメージトレーニングしている時に気になったことはメモしていておいて後日、乗務開始前に指導員に聞きたいことがある旨を伝えて内容の整理をするようにしていました。

とにかく疑問に感じたことは全て聞くことは意識していました。

簡潔明瞭に質問することも意識していました。
長々と話していると結局どこが聞きたいのってなるので、例えば「回送列車の時この時はどのようにすれば良いですか」みたいに簡単に伝えることで指導員もここがわからないのかと理解してくれていたと思います。

質問してもすぐに理解できないことはある

質問すると言うことは、その業務内容を難しいと思っているから聞こうとしている訳で一回で理解できないことは普通にあります。

線によっては特殊な取り扱いだってあったりします。
わからないことをわからないままでしてしまうと後で絶対に後悔してしまいます。

独車してすぐの時に私の経験談ですが、途中駅発車メロディーがならないことがありました。
見習いの時に質問して理解していたと思ったのですが、普段と違うことが起きてテンパってしまいどのように扱って良いかわからないことがありました。

やり方は簡単にも関わらず、時間がかかってしまったことをその時は後悔しました。

理解度は人それぞれなので何事も中途半端なままにしない方が良いと思います。

指導員に質問しづらいときはどうすればいい?

先輩や上司の相談しやすい人に質問することが良いと思います。
一つ大事なことは、同期に相談することはNGです。

その理由は、間違えて覚えてしまう可能性があるからです。
指導員からも言われていて、わからないことがあったら、同期同士で相談することだけはやめて欲しいと言われました。

指導員との相性とかで質問しずらいことはありますが、自分の為にも誰かに話して理解しておくことは大切です。
本当に質問しずらい状況で乗務が続いているなら、それは自分の為に危険なので上司に相談して指導員を交代してもらうことの選択肢だってありますので繰り返しになりますがわからないことをそのままにしないようにして欲しいと思います。

質問することは車掌見習いとして大切なこと

質問することで、進捗状況を指導員に理解してもらえます。
指導員はそれを監督者に報告する役目があるので、職場で共有することが出来ます。

見習い期間は決まっていますが、不安と感じたら監督者の判断で見習い期間の延長をして理解できるまで見習いをさせてもらうことだって出来ます。
定められた期間中に覚えられなくて、じゃあ駅に戻ってもらいますなんて言われてることはありません。

安全に輸送する大事な役目を担う車掌は、知識と技能はとても大事なので何度も何度も質問して一つでも多くわからないことを潰していく努力が大事です。

今、質問できずに悩んでいる車掌見習いの方へ

質問せずに悩んでいると不安が膨らんでしまうと思います。
既に不安が多くなってしまい、他のことで怒られたり注意されたりして向いてないであったり、辞めたいなと思っている人もいるかもしれません。

まずは、落ち着いて箇条書きにして質問リストを作っておいた方が良いです。
・入庫の扱い
・出庫の扱い
・回送の扱い
のようにリスト化して、乗務中ではなくゆっくり話せる時に聞く方法も良いかと思います。

そんなこともわからないのかと言う人はいないと思います。
もし言ってきたなら、やばい人だなと思うくらいで良いと思います。
発散口で、私にコメントしてくれれば全然お聞きしますので、そこはうまく乗り切れるように一緒に考えましょう。

わからないことをそのままにして独車してしまって、後々取り扱いがわからずにミスしてしまい教育であったり乗務停止で数日降ろされてしまったり、同期や周りにミスが知れ渡ってしまうのは、すごい嫌な思いをしてしまいます。

自分自身がやりがいを感じて乗務する為にも見習い期間でしっかり習得するようにして欲しいと思います。

まとめ

見習いが始まると色々なことで悩むと思います。
特に最初の時は覚える量が多すぎて、追いついてないのかと不安に感じたりします。

覚えるスピードは人それぞれ違うので、気にする必要はありません。
なので、不安を感じるところを一つずつ無くして言って自信をつけていくことが大切です。

車掌に仕事は簡単そうに見えて奥が深いです。
知識不足が事故を起こしてしまって、ニュースに取り上げられてしまうようなことになってしまう可能性もあります。
そのくらい関心度が高い仕事です。

だからこそ、自分が安全を守ると言う気持ちで乗務する為にもわからないことをそのままにしないように質問することが大事です。

同じ質問になっても自分が納得出来るまで質問を繰り返す。
質問しずらかったら、周りの聞きやすい人に質問してみる。

少しでも中途半端になってしまうと、実際一人になった時に焦りからわからなくなってしまいます。
覚えたつもりでも私自身経験したことがあるので本当のことです。

悩みや不安は乗務していて思い浮かぶことがありますが、それは無くすようにして欲しいと思います。

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