車掌の仕事は、常に時間と状況に追われる場面があります。
その中で大切だと感じているのが「余裕」です。
余裕があるかどうかで、見える景色や判断の質が大きく変わると感じています。
今回は、現場で意識している“余裕”について書いてみたいと思います。
見習い時代は余裕がなかった
見習い時代は、自分のことで精一杯でした。
手順を間違えないこと、時間通りに動くこと、それだけで頭がいっぱいでした。
ちなみに時間通りに行くことなんてほぼありませんでした。
周囲を見る余裕はほとんどなく、目の前の業務をこなすだけで精一杯だったことを覚えています。
今振り返ると、「余裕がない状態」は視野を狭くしてしまうのだと感じます。
私はそれで視野が狭くなって、駅間に余裕があったにも関わらず、自分自身は全く余裕がなかったので、行先変更を間違え全然違う行先にしてしまったり、合図を見落としそうになったりミスにつながることを何度もして指導員が防いでくれたことがあったので見習い期間中は難しいことかもしれませんが心と身体に余裕を持って作業することが大切です。
私みたいに、ならないようにして頂ければ良いのかなと思います。
余裕があると見えるものが増える
少しずつ経験を重ねる中で、心に余裕が生まれてきました。
自分は見習いの時ほぼ定時で運行なんて出来なくて、一人になっても出来ないのではと思っていたのですが、いつの間にか出来るようになっていました。
すると、不思議と周囲がよく見えるようになりました。
お客様の動き、ホームの様子、小さな違和感も感じられるようになりました。
状況によっては、運転士に報告すべきことの判断もわかってきた気がします。
余裕があることで、確認や目配りの質が変わってくると実感しています。
これから車掌を目指す方は経験が全て解決してくれるので心配しないで下さい。
絶対に出来るようになります。
余裕は「気持ち」だけではない
余裕は自然に生まれるものではありません。
事前の準備や基本を守る姿勢があってこそ、心に余裕が生まれます。
それを感じる瞬間は、定時で運行できていると時間に追われている感覚は全くないので1つ1つの動作にゆとりを持って作業できる感じがします。
ドア挟みのリスクも低く周りの状況を確認しながら閉めれているような感じがします。
なので体調管理や時間管理も、その一つです。
体調管理は全ての作業に影響します。
集中力が低下していると事故になるリスクが高くなります。
特に車掌の仕事は集中している時間が駅員と違って長いです。
私の場合で言うと体調は良くても、トイレに行きたいと感じただけで作業に影響していると思っています。
早く終点につかないかなと考えてしまっていますし余計な雑念があります。
もしこれで、体調が悪かったりしたら余裕どころか私は乗務自体その日は出来ないと思っています。
その他に土台が整っていないと、余裕は保てないと感じています。土台がしっかりあってこそ余裕を作れるので基礎は固めて欲しいと思います。
基本動作・異常時の取り扱い・車内放送これらの土台があれば安全を守れると思っています。
今、意識していること
今も常に余裕があるわけではありません。
ダイヤ乱れ・異常時・ラッシュ時間帯
正直今でも焦る時はあります。
それでも、焦りを感じたときほど深呼吸をし、基本に戻ることを意識しています。
これはこれから目指す皆様も是非やって欲しいです。
余裕は安全を守るための大切な要素だと感じているからです。
自分自身に余裕があれば、お客様の動揺があったりしません。
何かあった時に、その状況をまず車内放送するだけでも、余裕を確保出来ます。
具体的には、運転見合わせのブザーを確認したとします。
自分はまだ状況を把握していなくても、お客様には「お客様にお知らせ致します。只今〇〇線は運転を見合わせしております。状況が分かり次第車内放送でお知らせ致します。」
と放送するだけで、自分に余裕を確保し、状況把握に努める準備が出来ます。
普段と違うことが起きても”余裕”を作る努力は必要なのかなと思います。
これからも心の余裕を大切にしながら、仕事に向き合っていきたいと思います。
まとめ
余裕は特別な能力ではなく、日々の積み重ねの中で生まれるものだと感じています。
基本を守り、準備を怠らないことが、結果的に安全につながります。
これからも一つ一つの業務を大切にしながら、余裕を持った仕事を続けていきたいと思います。
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