車掌見習い研修(座学)と現場で感じたギャップ|車掌見習いの実体験

研修(座学)を受けているときは、「これで大丈夫だろう」と思っていました。
しかし、実際に現場に出てみると、研修で学んだことと現場の雰囲気や動きには大きな違いがあると感じました。

頭では理解していても、いざ現場に立つと緊張や戸惑いがあり、思うように動けないことも多かったです。
この記事では、車掌見習いとして研修と現場で感じたギャップについて、実体験をもとにまとめてみました。

これから研修を受ける方や、現場配属を控えている方の参考になれば嬉しいです。

研修中に想像していた現場

・研修どおりに動けば問題ないと思っていた

座学では、先生から人生で一番勉強したと思える期間にして下さいと言われました。
それ通り、各試験科目を自信を持って人生で一番勉強したというくらい勉強して知識を植え付けたと自負しています。
ただ現場配属してみると勉強したことと違いがあり現場ならではの苦労がありました。

・マニュアルを覚えれば全て対応できると感じていた

座学で学んだこととマニュアルはそもそも違って、マニュアルは現場配属してから学びました。
勉強したことと身体で実際動いてみるのは大きな違いがあって、いざ色々な事象があると考える時間が全くなくて真っ白になりました。

当時は、「試験に合格できたから現場でも問題なくできるだろう」と考えていました。

ですが実際は、知識があることと実際に体を動かして仕事をすることはまったく別でした。

現場では時間が止まってくれることはありません。

お客様が乗り降りし、運転士や駅との連携もしながら、一つ一つの判断を短時間で行う必要があります。

この違いは、実際に現場へ出て初めて理解することができました。

実際に現場に出て感じた違い

・想像以上に緊張感があった

座学で事前に知識を得てないと乗務なんか出来ないと、もろに感じました。
その理由は、ドアを開扉してから閉扉するまではものすごい緊張感があります。
「挟んでいないかな?」「異常にならないで」など緊張しっぱなしだったのを覚えています。
特に駆け込み乗車・駆け降り降車は座学では学ばない知識で現場で感じ取る知識です。

・マニュアル通りにいかない場面が多かった

駅の頃と違って、何か発生すると一瞬の判断がとても大事になってきます。マニュアルは頭に入っていても、見習いの時は何を次にやって良いのか全然わからなくなり指導されることがよくありました。自分が冷静でいないといけないとつくづく感じました。

特に印象に残っているのは、「考えてから動く」のではなく、「確認しながら動く」という感覚でした。

座学では落ち着いて考える時間がありますが、現場では列車は待ってくれません。

限られた時間の中で安全確認を最優先にしながら業務を進める必要があり、このスピード感には最初かなり戸惑いました。

現場特有の緊張感は、実際に経験しないと分からないものだと思います。

ギャップに戸惑った具体的な場面

・研修との違いがはっきり分かった瞬間

異常時の取り扱い。座学は座学、現場は現場。報告順等が違って異常時が当たった時はパニックになりました。

・「想像と違った」と感じた理由

座学では異常時があった時にゆっくり頭で考えられるので無事に解決出来たと思うのですが、現場は早く対処して電車を動かさないといけないので、想像と実際は全然違いました。

もちろん最初からうまく対応できたわけではありません。

指導員の動きを見ながら、「こういう時はこの順番で対応するのか」と一つずつ覚えていきました。

同じような事象でも、その日の状況やお客様の数によって対応が少し変わることもあり、現場では応用力も必要になると感じました。

この経験が、今の判断力につながっていると思います。

ギャップをどう乗り越えたか

・想定外の状況で判断に迷った

迷った時は、すぐ指導員に聞いてどのように動けば良いか伺いました。

・周囲の状況を同時に把握するのが難しかった

とにかくまず動いてみて、ダメなら指導頂けるのでまずは自分の判断で動くように心がけた。

・指導員の動きをよく観察した

とにかくメモを取るよりも、どのように対処しているのかをよく観察し自分のものにする気持ちに切り替えることによってギャップを埋めるよう心がけました。

また、乗務が終わった後は必ずその日の内容を振り返るようにしていました。

「今日は何ができたか」

「何ができなかったか」

「次はどう動けばもっと良くなるか」

この3つを毎回考えるようになってから、少しずつ自信がついてきました。

振り返りを積み重ねることが、成長への一番の近道だったと感じています。

今振り返って思うこと

・研修は無駄ではなかったと感じている

研修がなければ今の自分はないと思っています。現在も事故を起こしていないので、全てが活きていると思っています。

・ギャップがあったからこそ学べた

座学は座学。現場は現場。それぞれに違いがあって、ギャップがあったからしっかりと乗務できているのだと思う。

・今では良い経験だったと思える

本当によく勉強してよかったと思う。一つでも中途半端にしてしまうと、その中途半端な部分にしていたところに何かあった場合に対応出来ないので、良い経験が出来たと思います。

今では新人の頃を思い出すたびに、「あの時たくさん失敗しておいて良かった」と思います。

見習い期間中だからこそ指導員が隣で支えてくれましたし、分からないことをその場で教えていただけました。

あの経験があったからこそ、今では落ち着いて乗務できるようになっています。

当時は大変でしたが、自分にとって必要な時間だったと胸を張って言えます。

まとめ

研修と現場の間には、どうしてもギャップがあります。
実際に現場に立ってみて初めて分かることも多く、戸惑う場面もありました。

それでも、そのギャップを一つずつ乗り越えていくことで、少しずつ自信につながっていったと感じています。
これから研修や現場配属を控えている方の参考になれば嬉しいです。

研修と現場には、想像以上に大きな違いがあります。

しかし、その違いを経験することで、本当の意味で車掌として成長できるのだと思います。

最初は戸惑うことばかりでも、一つずつ経験を積み重ねれば必ず慣れていきます。

私自身も最初は不安でいっぱいでしたが、今ではその経験が大きな自信につながっています。

これから研修や現場配属を迎える方は、焦らず一歩ずつ経験を積み重ねていってください。

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